今や夢物語ではなくなった、再生医療

人体が本来持つ再生能力を利用して、病気やケガの治癒を目指す再生医療。近年、この分野はめざましい発展を遂げています。これまで治療が困難とされてきた疾患も、再生医療のチカラを借りれば、その根本的な解決が可能になる。そんな未来が、いよいよ現実味を帯びてきているのです。

再生医療の中核を担うのは、脂肪幹細胞

再生医療の主役は、言うまでもなく各種の幹細胞です。中でも脂肪幹細胞は、人体に幅広く存在する脂肪組織から容易に採取・抽出できるため、今後の再生医療の中核を担う、臨床応用に最も近い幹細胞として注目されています。ただ、この分野の研究は緒についたばかり。安全性・有効性とも、まだまだ分からないこと、解明しなければならない課題が山積しています。

脂肪幹細胞の実用化に向けて

幅広い臨床応用を実現するには、まず脂肪幹細胞の特性をしっかり把握し、その効率的な活用方法を標準化することが重要です。ゆえに、そのための詳細なデータの集積は喫緊の課題と言えます。このような要請に応えるべく、沖縄県の予算支援の下、琉球大学と複数の国立研究機関、さらに民間企業が共同で発足させた研究グループがRMCです。